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五十嵐 寛; 河村 和広; 高橋 武士
PNC TN8410 91-247, 29 Pages, 1991/12
模擬高レベル廃棄物固化ガラスの粘性および電気抵抗に及ぼす白金族元素の影響について調べた。白金族元素は廃棄物中に核分裂生成物成分として含まれるもので、Ru、RhおよびPdからなる。粘性は回転式粘度計で、電気抵抗は二電極式測定装置により測定した。温度は約500Cから1200Cまで変化させた。白金族元素が高濃度のガラスの粘性は非ニュートン流体挙動を示した。ルテニウムを10%含有する場合、他の白金族元素の多少にかかわらず、ガラスの粘性は白金族元素を含まないガラスに比べ37倍高かった。これは主としてRuO2によるものであった。RuOを15%含有するガラスの電気抵抗は白金族元素を含まないガラスに比べ1/7から最大2桁低下した。電気抵抗の低下に対しては白金族三元素が寄与していると考えられた。
上薗 裕史; 吉川 静雄; 田代 晋吾; 中村 治人
Nuclear Technology, 72(1), p.84 - 88, 1986/00
被引用回数:8 パーセンタイル:66.74(Nuclear Science & Technology)キャニスター中のガラス固化体からのセシウムの揮発について、25Cから1000Cの範囲で検討した。キャニスター中の空気に含まれるセシウムの濃度の温度依存性は2つの範囲に分れる。500C以上の温度では、温度の上昇とともに揮発量が増加し、通常の揮発が起っていると考えられる。このとき蒸発熱は1.34kcal/moleと計算された。一方、500C以下の温度では、キャニスターが1000C程度のくり返し加熱を受けた後、キャニスター内の空気は810Ci/cm程度の汚染量になっていることがわかった(ガラス固化体中のセシウムの量は0.44Ci)。このことは、キャニスターが一度高温にさらされると、500C以下の通常の温度にもどってもキャニスター内空気の汚染量は、一定濃度以下に下がらないことを示す。
三田村 久吉; 馬場 恒孝; 村上 隆
Waste Management, 6, p.223 - 231, 1986/00
模擬高レベル廃棄物を20wt%含んだホウケイ酸ガラスに700C、1000時間の熱処理を施したところ、失透化によって、5.5mol%の結晶が新たに生じた。この失透化ガラスと熱処理前ガラスとを使って、2ヶ月間のソックスレー浸出試験を行い、浸出液中のSr,Ba,Mo,B,Cr,Fe,NaおよびCsの各濃度を測定した。これらの結果から、次のことが明らかとなった。(1)失透化によって生じた(Sr、Ba,RE)MoO及び(RE)BSiOの結晶相が溶解し難いため、失透化ガラス中のSr,Ba,Mo,Bの各元素は浸出し難くなった。(2)実際の浸出面積を使って求めたNaの浸出率は、失透によって約3倍高くなり、しかも、浸出期間を通じてほぼ一定であった。
三田村 久吉; 村上 隆; 馬場 恒孝
Journal of Nuclear Materials, 136, p.104 - 116, 1985/00
被引用回数:13 パーセンタイル:81.92(Materials Science, Multidisciplinary)模擬高レベル廃棄物を20wt%含むホウケイ酸ガラスに、700C・1000hの熱処理を行って失透させた。この失透によって、熱処理以前に存在していた(Ru,Rh)Oと(Pd,Rh,Te)との2種の結晶相以外に、7種の結晶相が新たに生成した。新たな結晶相の中で、5種類の結晶相は、(RE)BSiO,CeO,SiO,(RE)PO,(Sr,Ba,RE)MoOであると同定できた。残りの2種の結晶相は、Si,Cr,Niに富む結晶相と、Ni,Crに富む結晶相であった。白金族を含む2種の結晶相は、他の結晶相を生じ易くすると同時に、他の結晶相が大きく成長することを妨げるという2種の効果を持っていた。
上薗 裕史
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(5), p.412 - 414, 1985/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.33(Nuclear Science & Technology)引張り強度は、ガラス固化体の耐熱衝撃性を評価するための基礎物性の1つである。試験片の中央が割れるように工夫して、ガラス固化体の引張り強度を測定した。測定値は0.38~6.2kg/mmの範囲でばらついたが、その最大値(6.2kg/mm)を使って、急冷時に耐えうる最大温度差(?T)を評価すると、79Cと計算された。この値は、?Tの実験値(74C)とよく一致する。
室村 忠純; 日夏 幸雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(10), p.764 - 774, 1984/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.37(Nuclear Science & Technology)螢石型構造のCaO-安定化ジルコニアへの模擬高レベル廃棄物の固溶性を、大気中およびH+He中で1,000-1,500Cでしらべた。大気中では4w/oまでの模擬高レベル廃棄物は螢石型相に均一に固溶し、その格子定数はa=0.5134+0.00028nmとなる。値はw/oで示す廃棄物量である。4~20w/oの間では螢石型相と灰重石型相が生成する。アクチニド、希土類金属元素は螢石型相に固溶し格子定数はa=0.5141+0.00014nmとなる。いっぽうH+He中では螢石型相、(SnCa)ZrOMo金属が生成する。アクチニド、希土類金属元素は螢石型相に固溶し、その格子定数はa=0.5134+0.00022nmとなる。
三田村 久吉; 村上 隆; 馬場 恒孝; 桐山 雄二; 上薗 裕史; 熊田 政弘; 田代 晋吾
Nucl.Chem.Waste Manage., 4, p.245 - 251, 1983/00
20wt%の模擬高レベル廃棄物を含んだホウケイ酸ガラス中で、白金族元素(ルテニウム、ロジウム、パラジウム)の析出が見られた。これらの析出物は、2つの結晶相から出来ていた。一つは、二酸化ルテニウムと二酸化ロジウムとの固溶体で、もう一つは、パラジウム金属とロジウム金属とテルル金属との固溶体であった。これらの析出物は不均一な分布を示しており、ガラスの表面には、パラジウムとロジウムとテルルとの合金のみからなる析出粒子が分散していた。一方、ガラスの内部では、上記2つの結晶相の混在した析出粒子が、島状の部分に濃集しており、残りの部分には、まばらに分散していた。
上薗 裕史; 妹尾 宗明
Nucl.Chem.Waste Manage., 4, p.329 - 333, 1983/00
模擬高レベル廃棄物を含有するガラス固化体の耐熱衝撃性について検討した。最高600Cの温度差をつけて、試料を室温の水に投入して、急冷後、試料表面に発生した亀裂等を観察した。その結果、74C以上の温度差で急冷した場合に亀裂の発生が認められた。又、600Cの温度差で急冷した場合には試料が細片に破壊されることがわかった。74Cから500Cの温度差で急冷した場合には、亀裂の表面積は温度差とともに増加するが、急冷後の試料のNaとCsの浸出割合はほとんど増加しなかった。このことは、亀裂により生じた表面が浸出割合の増加に寄与しない場合のあることを示す。
三田村 久吉; 妹尾 宗明; 石崎 寛治郎*; 田代 晋吾; 加藤 修*; 馬場 恒孝; 木村 英雄; 降矢 喬*; 野村 正之; 荒木 邦夫
JAERI-M 9191, 18 Pages, 1980/11
高レベル廃棄物固化体の衝撃破壊特性を明らかにするため、直径5cmの模擬高レベル廃棄物ホウケイ酸ガラス固化体を用いて、最高9mからの落下衝撃試験を行った。さらに、落下衝撃を受けた試料について、100C、1hの浸出試験を行い、Cs、Na浸出量と表面積との関係を調べた。この結果、単位衝撃エネルギー当たりの増加表面積として、6.210m/Eg・mという値が得られた。また、浸出については、破壊の小さい領域では、Cs、Na浸出量と表面積の間に比例関係があることが分った。